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─────それならば、僕があなたの”欠けた魂”を埋めましょう。
あなたのその、心の窪みに寄り添いましょう。
並みの人間には務まるまいが、獣の僕になら務まるでしょう。
獣はそう言い、笑います。
─────それでも、私の”欠けた魂”は満たされる事は無いわ。
化け物は獣を拒みます。
─────それでも良いのです。
いつかあなたの魂が満ちるその時までのしばらく、私が寄り添いましょう。
獣はそう言い、化け物に寄り添いました。
すると嵐は止み、
あたりには美しい花畑と豊かな森が広がりました。
”子”は、いつの間にか笑っていたのです。
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