終わりたい、止まれない。
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電車がゆっくり動き出す。 彼はふっと息を吐いた。 結局、何も悩むことは無かった。 明日逢って別れを告げるはずの彼女は、誰だか知らない男と歩いていた。 楽しげに笑って、俺には気付きもせず。 電車は緩やかに止まった。 彼女のアパートの最寄り駅だ。 まるで何かに引き寄せられるように彼は立ち上がる。
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