ツインテとの交流 1

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「…………」 知らない知らない。鳴神なんて俺、知らない。 現実逃避もむなしく、赤髪ツインテは俺を見つけ、ずかずかと俺の前までやって来た。 「姉御泣かすなって、ウチ言ったっすよねぇ?その約束してから何日っすかぁ?バカなんすか?バカなんすよねぇ!?……とりあえず屋上来いやぁぁ!!」 「……ダメ元で言う。俺の話を」 「屋上来いやぁぁ!!」 もうヤダこの人。 困り果ててるところに、慌てて駆け込んでくる人の姿。 「玲奈!ようやく見つけた!!」 肩で息をしながら、駆け寄ってくるは紫紅美。待ちに待った救世主だ。 「あ、姉御!……いくら姉御の頼みでも、ウチたちはこの男を許せないっす!姉御を泣かせるやつなんざ、この世に一辺の肉片も残したらダメっす!」 「話を聞け!私は彼に泣かされたのではなくてだなーー!!」 懇々と、ツインテが理解できるまで丁寧に説明する紫紅美。 騒ぐツインテに対抗するためか、その声は自然と大きく、教室内に紫紅美の説明が響き渡り、そのおかげで誤解が解けたらしく、クラスメート達の視線が和らいだ。 「ごめんな、鳴神。勘違いだったようだわ」 「ご、ごめんねっ、鳴神くん!私たちの早とちりでーー!」 数名が丁寧にも謝罪に来てくれる。……うん。折れそうだった俺のメンタルは回復のサイクルに入ったようだ。
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