いち

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 すぐにリースは図書館から出て行きました。彼女はため息をつきます。 (今度から行きづらくなったな……)  リースの元には例の妙な本が残されたまま。  彼女は自分自身の持つ「空間」から、その本を取り出しました。  この「空間」は彼女ら有翼人種が持つ「魔法」で作り出されたものです。  いつでも好きなときに開け閉めすることが出来、なんでもかんでもしまったり取り出したりすることができます。 (どうやって返せばいいんだろう)  職員しか入ることが許されない書庫から持ち出したとなってはややこしい話になります。  とはいえ、その本はリースの好奇心から離れようとしません。  だから、あやしい本をお持ち帰りすることは確定していたのです。  ☆
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