白波の魔女の章

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「とにかく異常無し?」 「もうちょっと待ってね」 見落としが無いように、しっかりと見て回ると… 海上を泳ぐ黒いものが見えた。 (鰭がある、けっこう大きい、鯨かな?) 少し気になってジッと注目していると、気がついてしまった。 「鯨…じゃない、大きい、大き過ぎる、100メートル以上ある!」 「どうしたの?」 黒いそれが動きを止めて… 不気味な、 赤黒く光る一つ目を、 夕月に向けてきた。 「ヒィッ!」 「夕月?」 ゆっくりと震えながら、 血の気が引いた青い顔で、 「美幸ちゃん、もしかして夕月、ネウロイ見つけちゃったかも…」
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