白波の魔女の章

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それは頭の中に直接響いた言葉だった。 夕月はこれがなんなのかよく知っている。 美幸の固有魔法【魔法伝信】。 美幸は魔法波を飛ばし、そこに意識を乗せることで声を出さずにメッセージを伝えることができる。 「伝えたいことは強く思ってね、そうしたら読み取れるから」 「知ってるよー」 相手が美幸に伝えたい思いがある場合はそれを読み取ることも可能。 つまり通信機なしで意思の疎通ができるのだ。 欠点があるとすれば、 魔法力を持ったウィッチでなければ美幸の魔法伝信を受信出来ないこと。 「頼むね」 「うん」 ストライカーユニット零式水上偵察脚の金星四三型魔導エンジンが唸りをあげる。 監視の為に残った夕月、 美幸が戻るまで千里眼を使い続けなくてはならない。 これは魔法力を消費し、 負担が大きい。 「夕月頑張って、すぐ戻るから!」
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