白波の魔女の章

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「カワウソちゃん、解ってると思うが、 爆装しても20ミリ持っても零貞は戦闘機ではないし艦爆でもない。 舞鶴にもう連絡がいってるから迎撃のウィッチ部隊が飛んでくるし、艦隊も出撃してくる筈だ。 くれぐれも妙な功名心を起こすなよ」 「解ってますってば!」 神妙な顔で釘を刺してくる整備班長に笑顔で対応する美幸。 整備班長のへの字口がしの字に変わった。 ちなみに整備班長は郷里に美幸と同じ時の娘がいたりする。 美幸はカタパルトにセットされたストライカーユニットに飛び込み、装着。 魔導エンジンが始動し、 甲板に魔法陣が描かれ、 美幸の頭部と尾骨にフソウカワウソの耳と尻尾が現れた。 「森美幸、零式水上偵察脚行きます!」 カタパルト射出、 蒼空に黒髪を靡かせながら、 可憐なる魔女が飛び出していった。
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