白波の魔女の章

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美幸は真面目さが取り柄、 離着水が上手なんて言われても、 その実、 訓練以外では一発も実弾を撃ったことがない哨戒ウィッチ。 そんな地味な自分が戦いの魁になろうとしている? しかも、 今次大戦の戦局にも影響を与えるかもしれない? …と、そこまで思い至り、 それを打ち消すようにフルフルと首を左右に振った。 「功名心に囚われちゃいけないって言われたばっかりだった…」 人は人、 自分には自分の役割がある、 と言い聞かせる。 「夕月!」 「美幸ちゃん!」 監視を続けていた夕月と合流を果たし、 手を取り合った。
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