【性奴隷】

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【蜜言】 「マンションに住む2人が俺を巡って張りあうんだよ。」 何度かの交わりの後、彼の腕に抱かれ安らいだ気持ちになっていると、歌うような口ぶりで話しはじめた。 私は、びっくりして顔を覗き見る。 彼は天井を見ながら言うのを迷うような振りをするけれど、私はどうしても聞きたくて、 「それで?続きを話して下さい」 「エレベーターで一緒になった時、俺が口説いたとか、お尻を触ったとか。」 「ええ!」 本当に彼はそんなことしたのだろうか? 「根も葉もない。そんな事する訳がない」 と言うけれど、(したの?)何とも言えない気持ち。 怒ったような嫌な気持ちで胸がいっぱいになる。 疑いで苦しい。 「聞くと何年も旦那としていないらしい。 俺が誘えばすぐやれるだろうな」 「素人さんにまで、モテるんですか!?」 でもまだ、さっきの言葉が気になっている。だって何時も私にしている・・・。 それに貴方の口から他の女性の話題が出るときいつも、心を切られるように切ない。 こんなことですぐ泣いてしまう自分が、あほだとは判っているけれど。 「嫌!盗られたくない!」と、思わずしがみついた。 これまで自分で考えつく限り彼に尽くしてきたけれど、全然足りていないと気付く。 泣きながら「謝らせて下さい!」と彼に懇願する。 「それなら土下座しろ」 急いで彼に向って居住まいを正すと、指をつき頭を下げた。 と、彼はそこに片手を置くと力を込め、 「うむ」と鷹揚に答えた。 震えながらシーツに頭を擦りつける。 「あなたがモテるとは知っていました。でも、これほどとは知りませんでした。 考えが足りていませんでした。 尽くし足りていませんでした。 申し訳ございませんでした。」 言いながら身体が燃える。 この人は私とはレベルが違う貴い人なのだ。 なのに・・・。こういうことに頭が回らない私に彼はどこか不満を覚えていたのだろう。 ごめんなさい。 「私が思い到りませんでした。まだ努力し足りていませんでした。お許しください。」 言いながらどんどん興奮してしまう。 「分ればいい。玉をしゃぶれ。心を込めてだぞ」 「はい!」上ずる声で答え、そのまましゃぶりついた。 美味しい、嬉しい、ありがたい。許しを得ることでようやく有りついたごちそうを私は咥え続けた。
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