chapter.1 ‡おばあちゃまのお見舞い‡

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わたくしはスキップしながら 真ん中の道を進む まあ!白い揚羽蝶ですわ! わたくしはつい… その揚羽蝶の後を追いかけてしまった 寄り道するのはいつものことですし… おばあちゃまも体調を崩されたのは 最近のこと… わたくしとママ…本当は市街地に住んでいたの でも、人間関係に疲れて この苔むしたジャングルのそばに ママとわたくしは越してきた… ジャングルの中にはおばあちゃまのログハウスがあるから ちょうど良かった…というのもある この紫色のずきんは わたくしのお気に入りなのですわ♪ ジャングルのそばで暮らすのは悪くなくて… 電気は通ってないけど 水は近くの水源からひかれてきている 水があれば万事OKなのですわっ わたくしの家にあるかまどは 木炭と薪を使いますの あら…いつの間にか 白い揚羽蝶を見失ってしまいましたわ… わたくしは辺りを見回す ジャングルの中ではあるけれど 迷ってしまいそう… わたくしはもと来た道を戻り ジャングルの真ん中の大きい木のそばに また戻って来ましたわ もう一度真ん中の道を進んでいくわたくし 背中に視線を感じて… 今度こそ振り向いたけど そこには誰もいなかった
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