第1章

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五歳の誕生日に前世の記憶が戻って2年。 こいつには記憶が戻る前から手を焼かされっぱなしだ。 その上ゼルマさんはファルをやけに甘やかしてたからな。 見た目のせいだろうか。 碧眼に、さらさらと流れるような金髪、きめ細やかな肌。 人形みたい、というとしっくりくる。 なんで双子なのにそんな容姿に差があるんだよ。 こちとら二卵性なのかなんなのか父親似の癖っ毛黒髪、黒眼じゃこの野郎。 僕は甘やかされるというよりしっかり育てられた。 剣術や礼儀作法、多言語の読み書き。 ついでに書斎の出入りも自由だったので、かなり知識はついた。 あと、疲れ眼と戦うため目に回復魔法をかけ続けた結果、何故か視力が上がった。 魔力は転生時にハナクソレベルに戻っていたが三才から練習させられたおかげで人並み以上の魔力はあるし、親に感謝だな。
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