第1章

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で、ファルと旅をはじめて今日でちょうど二週間。 戦闘と宿やら買い物やらの交渉以外ではクソの役にもたたない、というかむしろ邪魔なこいつのせいで移動距離は思わしくない。 やれ足が疲れただの、腹が減っただの、進むのめんどくさいだの。 金はそんなに貰ってないので歩きの旅なのが問題だ、と言いはるが体力が無いのが問題だクソ野郎。 かといってこいつを放っておくとのたれ死ぬだろうし、そうなれば僕の責任になりかねん。 考えてみれば生きてても死んでても厄介だな、こいつ。 そんな僕の思いを知ってか知らずか、ファルは僕の背中ですやすや眠っている。 ふざけんな。おぶってやる僕も僕だけど。
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