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事の起こりは数時間前…
いつものごとく、夜更けの花街のはずれに、ボンヤリと立ってた。
『なんだ?ガキがこんなとこに一人で。
とっととウチに帰んねぇと、母ちゃんにしかられっぞ』
酒臭いオヤジがフラフラしながら絡んできた。
私は笑って答える。
『お金さえ払えば、好きにしていいんだよ?おじさん』
『はぁ?何言ってんだ?いくつだよ、お前』
『…じゅうに』
無邪気な笑顔をつくって言ったら、相手のオヤジの目の色が変わった。
『…ちょっと譲ちゃん、こっち来るか?』
私はコクリと頷きながら内心、心躍らせる。
やったぁ!いっちょ上がりっ!
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