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「絶叫って、場面によって変わるよな。今日見たのは敵に追われて命乞いをする場面と、生き延びるために仲間に手をかける場面と」
昼間からヘビーなものを見たとは思う。夜だと尚更見たくないけど。
「どっちも魂のこもった叫びだけどさ、やっぱり趣向が違うんだよ」
「日常では巡り合わないシチュエーションだしね」
三木の趣味は同調こそできないが、適当に相槌は打てる。話し半分に聞くではなくって、「ああそういう見方もあるよね」っていう聞き方。こいつはこいつの感じた魅力を語る捌け口があればそれでいいと思ってるみたいだし。
……私である必要はない気もするけど。
「叫びには魂があるんだよ。全身全霊をかけて思いの丈をぶちまける。そういうところに俺は生きざまを感じるし、それを表現する演者さんはすごいなって思う」
「演者さんはすごい、のくだりはわかる」
「前半もわかってほしいけどな」
「三木ほど熱意傾けるのは難しいわ」
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