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~~~20年前~~~
「いやぁ、兄さんと一緒に飲めるなんてボクは嬉しいなぁ♪」
留年を繰り返す大学生の弟に半ば強制的に連れられてビカビカとやかましいくらいに輝く下品なネオンが眩しい見知らぬ歓楽街を歩く誠一郎。
勝手気まま自由にやりたい放題で生きている怠惰な誠次を誠一郎は苦手としていた。
否、肉親であるという感覚さえ持てないくらいである。
アリとキリギリスなら誠一郎は前者、誠次は後者である。
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