第1章

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「7が3つで大当たりだとして、最初の7と次の7は結構出てくる確率が高いですけど、最後の7は殆ど出ない。 それと同じなのです。 前世の記憶を持ったまま転生できる権利は最初の7。 前世の記憶を生かせる世界に生まれ変わることが出来る権利が、二つ目の7。 で、最後の7は、その世界の生物界に属する生物の中で、知識を生かせる生物に生まれ変わる事が出来る権利。 何処の世界でもそうですけど、知識を生かせる生物なんて、その世界に生息する生物の極僅かな物。 あなたが何度も転生した菌類が、一番多い最大派閥。 掌に乗るくらいの容器に100億以上の菌が入っているくらいですから。 その次に多いのが、食物連鎖の最下級に位置する生物達。 あなたが最後に転生したネズミなどです。 という訳で、最後の7が当たる確率は、天文学的数字分の1くらいの確率なのです」 「それじゃ! 此処で前世の記憶を持ったまま転生できる権利を得ても、如何しようも無いじゃないか?」 「そんな事はありません。 最初と次の7を出していなければ、最後に7を出しても大当たりにはなりませんから」 「確率が天文学的数字分の1何だろ? 何時大当たりがでるか分かったものじゃないじゃないか!」 「最初に権利を得てから2~300回の転生でまた権利を得たって事は、あなたは恵まれているのですよ。 天文学的数字回転生を繰り返しながら、一度もここで目覚めた事が無い物達の方が多いのですから。 今回もまた大当たりを引く事が出来なくても、あなたは何度も此処で目覚めでしょう。 ですからあなたにはこう言いましょう。 またね、と」
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