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なんなんだろう今日は。あまりに現実味のない光景に、戸惑うばかりだ。
「こっちや!」
何者かが花梨の手を掴んだ。走って変な青い生き物から距離を取る。
「あなたは!?」
花梨の手を取って逃げた人物を花梨は知っていた。
「僕を知ってるみたいやな」
「うん!」
花梨はその姿をテレビで知っていた。
「よ🌕この……」
花梨の手を引いた人物はうんうんと頷いた。
「地味なほう!」
「なんじゃそりゃっ!?」
よ🌕この地味なほうはガクリとなる。
「これテレビのロケですか?」
花梨は興味深々と聞く。
「違う。現実だよ……君らを襲ったのは、コードモンスター」
「モンスター?」
「そしてあの丸っこいのが、正義の味方パックマンや!」
よ🌕この地味なほうは、胸を張って叫んだ。
「ぱ、パックマン?」
なんかそんな名前を聞いたことがある。確かゲームだったか。それもだいぶ古い。
「そう正義の味方パックマンや! 僕が考案したヒーローなんや!」
「あの~よ🌕この地味なほうさん名前はなんでしたっけ とったどーの人ならわかるんですけど……」
よ🌕この地味なほうな人は露骨に傷ついた表情になった。
「僕のことは課長と呼んでくれや」
課長は呟くように言った。
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