ep2.違和感

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未成年を預かるのだから…とメグミさんは律儀に翌日母の所に行き、私の残りの荷物を取りに行ってくれた。 「…母は何か言ってました?」 荷物を運び終えたメグミさんにお茶を出しつつ、そっと母の様子を訊ねると、 「『お願いします』って頭下げてたわよ」 お茶の入ったコップを受け取りながら、メグミさんは明るく答えてくれた。 「そうですか。ありがとうございました」 「いいのよ。それよりやっぱり外は暑いわね~。昼間に動くことなんて滅多にないから、溶けるかと思ったわ」 「あはは。最近本当に暑いですもんね。…あ、私、自分の荷物を片付けてきますね」 「うん。あ、お昼は素麺でいい?出来たら声掛けるから」 「ありがとうございます。すぐに片付けて手伝います」 「いいから、いいから。薫はゆっくりと片付けてて」 「色々ありがとうございます。じゃあ、ちょっと片付けてきます」
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