ep2.違和感

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母と離れて生活し始めて、早1ヶ月。 メグミさんが気を遣ってくれているのか、見知らぬもの同士の生活も特に問題なく過ぎていき…、 というより家賃や食費等、諸々のお金はバイトしてでも払うと言ったけど、『子供が気を遣わなくていいの!』と一蹴されてしまった。 でも、そのまま居候させてもらうのは、やっぱり気が引けたので、今では食事や掃除、買い物程度は私が引き受けている。 「こんなにしてもらっていいのかなぁ…」 お仕事の都合上、いつも深夜過ぎに帰宅するメグミさんの夕食というより、軽めの夜食の用意だけして、先にお風呂を使って、リビングで学校の予習をする…。 たまに早めに帰宅するメグミさんと顔を合わすことはあっても、ほとんど先に寝てしまう日の方が多いし…。 「贅沢だな、ほんと」 母と暮らしていた時といえば、自分の家なのに、母や母が連れてきた男の人に気を遣って過ごし、ほぼ学校とバイトの繰り返しだった。
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