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「やっぱり、今回も公彦かー。」
奏太が、廊下に張り出された、2学期の中間テストの成績順位表を見て嘆く。
そこには、上位50位までの名前と点数が張り出されている。
「何?お前、好戦したわけ?」
「まさか!俺、360人中256位よ。」
「マジか!俺でも145位だぞ!」
「うへー!金髪短ランに負けたー。」
「サッカーばっかやってるからだろ。」
「でもさー、俺よりよっぽど忙しい公彦はトップよ。何この差。あいつがガリガリ勉強してるとこなんて見たことねーよ。
ま、俺も、したことねーけど。」
中学2年のクラス替えでなんとなく馬が合い、仲良くしている長谷川奏太と、2年に上がってから、急に意気がり始めて、髪は金髪に、制服は短ランに、バッグはぺしゃんこにつぶした俺のどうしようもない会話が、女子の黄色い声でかき消される。
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