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「キミ。」
飲んでもいないのに、ビールの缶に口をつけて、頑なに俺の方を見なかったキミの視線が揺らいでいる。
「キミ、ごめん。嫉妬した。」
眉毛がピクリと動いた。
そして、眉間にシワが寄った。
「なんで?なんで瑛太が嫉妬する必要があるの?」
まるで、俺を睨んで責めているかのような視線を送ってくる。
「え…だって…」
この先、どう言えばいい?
なんで俺が嫉妬したのか…そんなこと、俺自身、まだ認められていないのに…
ため息を一つつき、キミがビールを飲む。
別に普通に飲んでいるだけなのに、その、喉仏の動きをいやらしく感じ、思わず息を飲んでしまう。
俺も相当重症なのかもしれないな…
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