探偵ごっこ(2)

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 競技として参加し、そこで生まれる点数に、浮羽は、全く興味がなかった。  壁に掛けられたデジタル時計を確認する。 「この場所には、アナログな丸い時計の方が似合うと思うんだけれど」と、独り言を言いながら、肩の力を抜いた。  正午に近い。今日はこのぐらいにしておくかな、と弓道場に一礼して、後にする。  土曜日と日曜日は、自主練習の日にあてられていた。弓道場に居る部活生も、疎らだ。  浮羽は、その足で部室に戻り、そそくさと、弓道衣から制服に着替え始めた。頭の後ろで束ねていた黒髪をといて、髪に櫛を通した。艶やかな髪に、蛍光灯の光が反射する。  個人ごとに用意されているスチール製の縦長いロッカーに、着替え終わった弓道衣を仕舞う。
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