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金森さんと連絡先は交換したものの…
はっきりいって、相手が大人すぎて、どうしていいかわからない。今までも何人か付き合った人はいたけれど、みんな同い年か年下だったから。
お仕事も忙しいみたいだし、こっちからメールをたくさん送るのもどうかと思う。
でも、このままやどり木に来るのをひたすら待っているだけも嫌だ!
どうしよう?メールしても迷惑じゃないかな?
専門学校の帰り道、考え事をしながら歩いていた。
「あれ?楓ちゃん?
久しぶりだね?」
名前を呼ばれ、振り向く。
高校の同級生で、ちょこっと付き合った事このある人だった。確か…
「佐藤くん。久しぶり、、、」
「今、何してるの?俺は商社だけど、、、
まだ時間大丈夫なら、飲みに行かない?
さっきまで接待で全然飲んだ気しないんだ。」
佐藤くんは、一方的にしゃべり私の手を引っ張る。
「明日も早いから、無理だよ…」
手を戻そうとするがもっと強い力で引っ張られる。
「楓ちゃん何か甘いにおいがするね。」
ケーキ持ってるからだよ!と叫びそうになる。
「ちょっと、無理って言ってるでしょ?やめて。」
「いいじゃん、ちょっとだけさ~」
強引に連れて行かれそうになる。
それをやめさせようとふんばっていたものの、
バランスを崩し持っていたケーキの箱を落としてしまう。
あ~スカートと靴にクリームが…マジか…
「あっ悪ぃ~」
佐藤くんは、走って行ってしまった。
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