「またね」

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 いや、むしろ。  犯人にお金で雇われて写真を撮っているのだとしたら、すれ違う人や、同じ電車に乗る人、そこら中の人間が自分を監視し、盗撮しているように思えてくる。  絶望の底に突き落とされた私は、「一応、しばらくの間、アパート周辺を巡回しますので」という警察官の言葉も気休め程度にしかならなかった。  不安な気持ちのまま過行く日々。  あんな写真を送られてこられたら、片思いの彼にも近付くことは出来ない。  自分に少しでも近づく男性に敵意を持つ相手だ。  何度も彼と一緒にいるところを目撃されたら、きっと相手を刺激し、彼を危険な目にあわせることになる。  私は自分の想いに蓋をし、彼を避けるようになった。
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