「またね」

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 それぐらい私のことを可愛がってくれたお陰で、かなり年が離れているとはいえ、本当の兄妹のように仲が良かったと思うし、物心ついた時からともくんが傍にいた。  どんな時でも笑顔で優しく遊んでくれたともくんのことを、私も大好きで、「にぃにのおヨメさんになるー」と言っては、彼も「そうだね。アカリは僕のお嫁さんになろうね」と頭を撫でてくれたので、「ヤクソクだよー」と言って、私からゆびきりをせがんでいたのも懐かしい思い出。  そんな私達をあたたかく見守ってくれる両親やおじさんおばさん。  あの頃は凄く幸せだった。  なのに何故、お兄ちゃんは、私を監禁するなんていう暴挙に出たのか。  それはきっと、私の何気ない一言が発端。 「わたし、なおくんとケッコンするの」  別に本気で言ったわけではない。  単なる子供の戯言。  保育園に通うようになった私には、当然、同年代の友達が増えた。  その中でも、仲のいい子というのは決まって来る。  私はその当時、「なおくん」という子と一番仲が良かった。
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