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「白雪くん、…腕、大丈夫?お見舞い遅くなって、ごめんね。それと、助けてくれてありがとう」
白雪くんは屋敷の母屋に部屋があった。
そのことを聞いて、部屋を尋ねたら腕にヒビが入っててギブスをして布団の上で本を読んでいた。
白雪くんは本からちらっと目を上げただけだった。
「工藤さんがケガひどくなかったなら僕はそれでいいよ。普通に学校行けるし特に困ることないし」
「でも、痛いでしょ?」
「痛みはある程度我慢できる。心が傷を負うことに比べればなんてことない」
「……白雪くんは、笑えなくなるほど傷ついたことがあるんだね」
そういうと、白雪くんは顔を上げた。
「傷ついて痛みを知った人は他の人にも優しくできる、白雪くんはわたしにも優しくしてくれてる。ありがとう」
「………」
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