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天下に名を轟かせてる大神組。
その分家、七代目を継ぐ大神英輝。
まさか、数学を受け持ってる担任のセンセがヤクザの跡取りだなんて全く知らなかった。
って、言うより、
おじいちゃんがヤクザってのも初めて知ったのだけども。
「無事に仮祝言も済んだことだし、後はふたりでゆっくりとしたらいい。儂は宴会の席で呑んでおる」
上機嫌なおじいちゃんは杖を点きながら、センセとわたしが固まったままの部屋を後にした。
「……まさか、相手が教え子だとはな」
「わたしも、まさか英輝センセだって思わなかった」
英輝センセは普段はメガネを掛けて白衣着て髪型も無頓着で。学校ではダサダサで、今と全然違ってた。
メガネもしてなきゃ髪型もちゃんと決まってて、見慣れてる白衣じゃなく、紋付き袴姿―――
格好よくて見惚れてしまうほど。
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