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突然に部屋の扉が開き、再び父が
入ってきた。
今度は何かと振り向くと。
「今、お客が観えたぞ、お前に
会いたいそうだ」
「誰?」
「ワシも知らん人間だ、下で待ってるから
早く行きなさい」
親に急かされる様に、一階に下りて
玄関の所に。
梶野がギョッとする、それは2人の男が
立っているのだが、身長が2メートルは
あろうか、頭が天井に付きそうだ。
風貌は、外国人とも日本人とも
つかない顔だ。
黒のスーツ上下に黒いネクタイ、
帽子もかけているサングラスも
真っ黒である。
梶野も170はあるのだが、彼らは完全に
上から目線だ。
梶野が軽く会釈すると。
「梶野博人さんですか、私達は
ブラックメンと言います」
ハーフのような風貌なのに、
日本語は流暢そのもの。
「あんたたちは、何ですか?」
つい、梶野も怪訝な顔に。
「私達はアメリカ、カルフォルニアに
あります、UFO研究所から来ました。
ここ最近、貴方自身に特別変わった事は
ありませんでしたか?」
「いえ別に」
素っ気なく答える梶野。
「ネットで、何かを見ませんでしたか?」
「LIVE配信による、ボートレースを
視聴していただけなんですが」
「その中に、変わったものは?」
見知らぬ男達の問いに、素直に
首を横に振る。
「何かを発見し、多額の臨時収入が
入ったとか?」
「どうしてそれを!・・・ええ、まあ」
歯切れが悪いながらも、毅然と認める。
その途端、2人の男が顔を合わせ、
腑に落ちた様に頷く。
「貴方に詳しい事情を伺いたく、
一度我々のUFO研究所まで来て
もらえませんか?」
素直に頷く梶野、そして男達と3人で
家から出て行った。
それ以来、彼は行方不明と
なってしまったのだ。
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