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「うん、呼びかけに応えれば未知の未来に、正しい道を選べば死んじゃうかもしれないし、生きれるかもしれないし、それはわからないけれど決められている未来に。そんな感じかな」
軽く言ってくれるけど理解は全然できない。
「えーと…色っていうのは?」
「あ、えっとね、人の魂には色があってね?その色によって死期が近いとか分岐が近いとか色々わかるんだよ!本来色ははっきりしているのにあなたの色は曖昧なんだ。」
またもや意味のわからないことを言われる。
「うん、そっか、わかった。まず私は何をするべきなのかな?」
問うても意味がないかもしれないけどきいてみる。
「あなたが帰りたいと望むなら帰り道を探すといい。あなたが今失っていると思われる記憶の欠片たちを。一番は名前が思い出せるといいよ。」
そう簡単に言ってくれる。
「呼びかけに応じるなら?」
さっきそんなこともこの子は言っていたはずだ。
「呼びかけに応じるなら、呼びかけている人を探せばいい。きっとその人の記憶もないんだよね?今までの人たちもそうだったから。何を君に伝えようとしているか探してあげればいいんだ。上手くいくと2人の願いは叶う。失敗したら永遠に記憶がなくなるか永遠に2人一緒にいれるか。」
どうやら、こちらの方がリスクは高いようだ。
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