ヒガンバナ(赤)

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それ以外記事には顔ものっていなかった。 着替えて買った花を持って私はそこに向かう。 あの時着ていたのと同じ白色のワンピースを着ている。 なんだかそうしないといけない気がして毎年同じ服装でむかっている。 花をおいて手を合わせて、帰り道につこうとするとリンと変な音がする。 鈴の音のような、風の音のような。 なんとも言えない綺麗な音。 音に誘われるように足が音の方へ向かっていく。 音はどんどん強くなっていく。 でも不思議と不快な感じはなくてむしろ心地いい。 音が消えたと思ったら目の前には見知らぬ社がこぢんまりとたっている。 私は赤い鳥居の目の前にたっていた。 周りはどこにも進む道が存在していない。 いつの間にこんな空間に迷い込んでしまったのだろうか。
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