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それは、兄弟という括りの中でもされていた。
《お兄ちゃんやあんたの弟は部活して頑張ってるのになんであんたは何も出来ないの?》
《なんで親の言うこと聞かないの!》
ーあんた達だってまともに私の言うこと聞かないくせにー
私の母親は当時更年期障害を患っていた。
そして反抗期まで重なっていた為に、私はどんどん家が嫌いになっていった。
兄や弟は比較的人間関係も良好で、友達などたくさんいた。私は少なからず妬ましく思っていた。
周りの人間全てが敵に見えて、家族の中でも孤立しているような感じで、家に帰りたくなかった。
そんな時に《彼》と出会った。
彼は私の心の支えとなってくれていた。
付き合い出した時も親に反対された。それは経済力がなかったから。私は感じていた。私の意見など端から聞かない人に何を言ってもダメなのだと。そもそも言わなければよかったと思った。
私は彼と半ば強引に駆け落ちした。
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