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悪戦苦闘する彼等
煌は楽しそうに笑い、二人に空手の手ほどきをする。
志を共にする仲間が出来て、技にキレが増していた。
そんな3人の立場が逆転するのが発声練習。
龍之進はネットで調べた発声法を次々に試させた。
声が高いのは仕方がない。けれどまだまだ腹の底から出せる筈だ。
智徳も始めは酸欠で倒れて二人を慌てさせたけれど、少しずつ声を出せるようになっていた。
煌の声は次第に力強くなり、気迫が感じられる。
「……じいちゃんはさらわれたんだ。」
ある日、煌が呟いた。
二人が彼女を見詰める。
「さらわれたんだ。宇宙人に。」
ごく一般的な“マトモ”と思われる人がその話を聞いたら、受ける印象は恐らく皆同じ。
でも二人は自称“宇宙戦士”
瞳をキラキラと輝かせて100%受け容れる。
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