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「じいちゃんは『死んだ』んだ。誰もそれがニセモノだなんて気付かなかった…そして私も口を閉ざした。」
「……信じてもらえないから?」
煌はフッと笑う。
「それもあるな。でも違う…私はじいちゃんを探しに行きたいんだ。じいちゃんが今どうしているのか知りたい。元気でいるって確かめたいんだ。じいちゃんの見ている世界を、一目見たいんだよ…だから…秘密を守りたかったんだ。」
「わぁ……すげー!…良いなぁ~」
「分かんないよ。もしかしたら生体実験で解剖されてるかも知れないし…もし彼等がじいちゃんを虐待していたら私は戦う。だから強くならなければならないんだ。」
「なるほど~。それで空手を。」
煌は少し寂しそうに笑う。
龍之進は宇宙人に突きを決める煌を想像する。
……実際…戦ったり出来るのかな…なんかヌルヌルしてそうだけど。
「彼等は高度な文明を持つとされているだろ?だから逆手に取って原始的に腹の底から気迫を見せたら、やっつけるのは無理でもたじろがせる位は出来るんじゃないかと思うんだ。」
彼女の言葉に二人はウンウンと頷いた。
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