TK=Top of Kieds(キイズ公)

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キイズの再興を始めて1年もたつと、班長、班員それぞれレベルアップして、自分達で計画も立ててくれるようになった。計画内容のチェックや、計画に合わせてどのくらい進んだかの進捗に対して班長を含めて全員の指導は、まだ、先生にお願いしないといけないけど、全く関わっていないわけではない。 姫が先生と二人でキイズの隅っこで、ごそごそ作業していた頃には想像していなかった、キイズ全体でのプロジェクト活動のトップに着々と成長しているのである。 ここまで来ると、姫自身のスキルはもちろん、リーダー資質なんかもちょっとずつ皆に信頼されてくる。そうなると、 「いつまで姫がキイズにいてくれるかなあ」 ヨコシマが呟く。 まるで、娘を嫁にやる父親である。 「別に住む場所が、キイズから東宮御所に変わるだけじゃない」 と姫が慰めても、班長の3人は、白の宮服を着た姫が既に売約済みなのは周知で、明日にも出荷されるんじゃないかと不安がる。 本来なら、今現在シーアノ宮にお願いしている最終承認なんかは、姫に戻して、最終決断をすべて姫にお願いしたいところだが、何か起こった時のために、保険としてシーアノ宮はとっておきたい、というのが全員の希望である。 そんな訳で、1年たとうが実際はあまり去年と内容が変わってなかったりもする。 姫自身、学業と仕事の両立はまだ続くが、日本の高校への進学は希望しておらず、学業が終われば自然、宮家との縁談が加速するだろう。
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