TK=Top of Kieds(キイズ公)

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各家の後継者に男性が多かったのは、何も男性の方が魔力が強いというわけではなかった。同じ父親と母親から生まれても、魔力の差はきょうだいでも現れる。ただ、男性の方が体力的な面で適していたのと、女性ならではの結婚や出産時に魔力がなくなったりすることがあった。逆に増えたりもした。 なので、各家の姫はいわば隠し刀や秘宝に近い扱いをされていた。最大の危機のときのスーパースターである。 キイズの姫も同じで、キイズ公が姫を後継者として英才教育してきても、それは一時的なもので、本当にキイズ公として一生を過ごすわけではなかった。 幼い時から、村にいたときから、彼女の傍らにはつがいの男の子がいた。 彼女が生涯独身でいることはないだろうと考えていたに違いない。 先代のキイズ公は、娘の子供のうち一番魔力をもっている息子を本当の後継者として考えていたのではないか。 教授や班長3人は、姫についてそんな風に考え始めていた。
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