けやきは知っている

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そして途中、河川敷で自転車を放置し、歩いてウチまで帰って来た。 多分、そのカッコウなので、祭り帰り人とスレ違うのを警戒し、遠回りしたのかもしれない。 あとは、チャリに指紋が付かないように手袋をしてたと思われる。 ツルっパゲになったおじさんは、髪が生えるまでは人にみられてはまずい。 それは当然私にもである。 それで次の日、私が起きる前に家を出たのである。 前の日私が午後10時頃居間に上がった時、もしかしたらおじさんはまだ帰ってなかったのかもしれない。 それでは遺体はいつ何処にどう処分したのか……。 その時、少し風が強くなり、くもり空になって来た。 空を見上げる。 雲の流れが早い。 次に私は庭を見渡した。 もう草だらけで地肌の見えないこの何処かに、利助さんは埋められているのではないか。 あの日、私が本格的に就寝してから3人して、穴を掘って埋めた。
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