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「いやいや。よく聞いてくれよ。
ケーサツはどっちの主張が正しいか調べるのだから、今のこの状況をアンタの家族にも告げる。
つまり俺の言い分とアンタの言い分をね。
奥さんらは瞬間、何と思うか判らないが
『ウチの人はそう言うことをする人ではありません』
とか言うんだろうね。
『やっぱりやりましたか』
なんて言うハズはないだろ?
一応アンタのことを信用しようとするだろうよ。
家族だから。
しかしね、疑いって言うのは頭の隅に、出来るんだよ。
だからもし、アンタの主張の方が正しいと判断され、俺がパクられるハメになったとしても、アンタの奥さんや親には、アンタに対して疑惑ってもんが生まれるんだ。
『犯人ではないとされたが、もしかしたら、女性に乱暴しようとしたのではないか』ってね。
疑惑はね、解明されないと、ずっと続くんだ。
家族だけじゃないよ。
会社だって、二人の証言が食い違っていると言うことも判る訳だから、やはり、みんなから疑いの目では見られ続けられるよね。
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