本当のワル

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アンタの上司や部下、同僚、女性社員。 フツーに対応してくるかもはしれないが、頭のほんの隅では『マジでやってないの?犯人じゃないの?』 って思いながら接している訳だ。 事件が解決したとしても、アンタだって100%晴れた気持ちにはなれないと思うぜ。 そうだろ?」 男は力説した。 よくもまあ、そんなウソと自分勝手な持論が出てくるなと感心した。 つーか、呆れたヤローである。 ずっと聞いていて、なんかもう、どうでも良いと思うようになって来た。 こんなヤツには関わりたくない。 早くこの場を離れたくなって来た。 「もういいや。オマエ、行け」 オレは腕を離した。 もう会社は遅刻である。 体調が悪くて、家から出ることが出来ずに遅れたことにしよう。 まったくつまらないことに時間を潰してしまった。 オレは自家用車の方へ向かおうと歩きだした。 「ちょっと待った」 男に呼び止められた。 まだなんかあるのか。 「なんだよ。オレは許すって言ってるんだぜ」 オレは少し、相手を睨み付けた。
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