代筆者

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 面白くなかったのは私である。  なぜ私の作品が評価されずに、(私が書いた)等々力くんの作品が絶賛されるのか、その場で挙手して、不服を申し立てたくなるような気分であった。  等々力くんの読書感想文は、学級代表から学年、そして学校代表へと着実に選ばれていった。  その年の暮れに等々力くんの口から衝撃的な話を聞かされた。  なんと、等々力くんの感想文が文部大臣賞に選ばれたというのである。  
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