代筆者

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 一種、異様な雰囲気に包まれた体育館であったが、等々力くんが読み終えると校長先生が立ち上がって拍手をし始めた。それに続いて、生徒や教職員が立ち上がり拍手したのである。  私たち地味な生徒仲間には憧れの女子生徒がいた。  村上聡子(さとこ)さんである。小柄で決して美人とは言えないのだが、物腰が柔らかく挨拶しても笑顔で返してくれる気さくな存在だった。  その村上さんが修了式後、等々力くんに近づき何やら話しかけている。  そして握手して、まるでハグしそうな接近ぶりだ。
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