ーーSideB

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視界がにじむ。 私はうなずいた。涙が流れてきたのがわかる。 嬉しかった。 叶わないことを願ってもいいのだと、言ってもらえた気がした。 なにより、 ‘一緒に考えよう’ そう彼は言った。 それは、ただの励ましではなくて、私にとっては愛の告白も同然だった。 彼の目を見た時、彼は私の病気のことも、余命のことも全部理解して、最後まで一緒に生きてくれると言ってくれているのだと気づいた。 一度せきをきった涙は簡単には止まってくれなかった。 彼は私が落ち着くのを待って、「じゃあ、またな。」と言って帰って行った。 「また、か…」 彼のあの話を聞いたからか、それとも彼が言ったからか、私も’また’を信じてみたくなった。 彼の言葉を信じるとしたら「またね」という言葉はとてもすてきだと思った。
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