第一章 海の上の空

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 相澤がこの教室に潜入した、理由の一つが相澤曰く自覚のない問題児の俺であった。 犯罪があると、俺の影があったので、いっそ隣の席に座ってしまえとなったらしい。 俺は、好きで犯罪に顔を突っ込んでしまうのではない。 気が付くと、巻き込まれているのだ。 「相澤さん、天神区には病院がないのですよ……。 四区に行くか、港側に出るかですから、遠くて……」  この四区と呼ばれる土地、本当の地区名は天神四区となる。 四区は港に面した限られた土地だが、 様々な状況により昔から警察の介入ができていない土地であった。  四区で発生した事件は、四区で制裁する。 しかし、その犯罪区のような四区にも、小学校から高校まである。 相澤も、四区に潜入するには、あれこれ問題が多く、 又、命の危険もあるのでできなかったらしい。 相澤は俺と同じ、天神三区にある公立高校に通っていた。
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