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「名護を殺そうとしたのか?」
「していませんよ。それに、名護は免疫がありますよ。
俺は、この手、名護の家に暫し置いておきました。すると、
ビル全体でインフルエンザだなどと騒いで、終わりました」
海堂は、日本在中の子供にも免疫ができるのか試してから、
この階段に置いたらしい。
「海堂!」
「俺は四区を潰したい。俺から全てを取り上げたこの土地が憎い。
でも、唯一、印貢先輩だけは殺したくない、殺されたくない……
それだけ思って戻ってきました」
もしかして、海堂自身が何かに狙われているのか。
海堂は一人で来ていたのではなく、木の上に見張りがいた。
見張りが飛び降りてくると、何かを海堂に囁いて去った。
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