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「どうして?ここに?」
「俺も高熱を出したので、多分、もう大丈夫。試合の疲れかと思っていた」
そういう問題ではない。
しかし、秋里と倉吉も来ていて、左手を確認していた。
「これは、大人にしか効かない。けれど、俺達、人体実験の経験者には、
関係がない」
四区では何かがあったが、秋里も何か掴んでいるのかもしれない。
「多分、俺達は免疫力が強い」
有明は離れていても倒れた、湯沢も倒れたが一時間で復帰した。
秋里は左手を袋に入れると、密封していた。
それを更に袋に入れると、箱に詰める。
森の中で、鳥が幾羽も鳴いていた。
狂ったように鳴いていて、バサバサと羽音もする。
空が一瞬暗くなったと思ったら、征響が俺を覗き込んでいた。
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