第十四章 太陽と月

21/29
前へ
/401ページ
次へ
 そう言われているような気になる。  箱を持って階段を登り、防護服を着た人に渡した。 バイオハザートの状態になっていて、俺も全身を消毒されてしまった。  部屋に帰って着替えようとすると、ホーのエージェントが紙袋を持っていた。 「ホーから?」  紙袋を受け取ると、中には薬品のようなものが入っていた。  もしかしたら、手のワクチンか薬が出来上がったのであろうか。 薬には、名前が入っていて、有明君用とあった。 「湯沢!薬!」  紙袋を湯沢に渡すと、湯沢はどこかに走って行った。  湯沢は、あんなに真剣なのだから、心が通じていないというわけではないだろう。
/401ページ

最初のコメントを投稿しよう!

174人が本棚に入れています
本棚に追加