第十四章 太陽と月

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 俺は着替えると、サッカーの練習の続きをしていた。  すると、ポケットに入れていた携帯電話が鳴っていた。 「ホー。薬をありがとう」 「有明君、仁人に感染したの?」  あれは、仁人に感染した場合の薬ではないのか。 どうして、ホーが聞いてくるのだろう。 「……あの薬は何?」 「ああ、媚薬だよネ。尻から入れると、三時間は感じっぱなしヨ」  何か、俺はとんでもない間違いをしたのではないのか。 「ホー、後で!」  慌てて湯沢に電話をかけると、遅かった。 「…………」  ある意味、熱は下がって有明は帰宅になった。 しかし、湯沢の無言の後ろで、有明の甘い喘ぎ声が聞こえていた。 男でも、こんな喘ぎが出るものなのか。
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