第十四章 太陽と月

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「……何も、感じないの?下半身、麻痺なのか?痛覚はあるの?」  でも、変な質問をしてしまい、帰りかけた有明が振り返った。 皆、その点が不安なのだ。 もしかして、下半身の痛覚がないのかと、心配している。 「……もの凄く痛かった。痛いのを我慢したら、表情まで気が回らなかった。 そうしたら、無表情になったみたいだ。 それで、湯沢がエスカレートしてしまって、結果、気を失っていた」 「それは、一回目だよね……」  痛いということは、痛覚はある。 「何回目まで知っているの、昨日は気持ち良くて蕩けた。 あんなことが、あんなに気持ちいいとはしらなかった」  聞えないくらいのコメントをすると、真っ赤になって有明が席に戻った。 俺も、安心して席につく。
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