朝の目ざめ

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「フォークスだめでしょ。」 いつもの定一の窓際の止まり木に止まるフォークスをユラがしかる。 フォークスは背中を向けて不機嫌モードである。 「僕が悪かった。葉月に任せたのが間違えだったよ。ホラ機嫌なおせ。」 俊哉がテキーラがさばいた肉をフォークスのそばに持って行く。 背中を向けたまま足をだす。 「わかった散歩ね。」 鈴をつけてフォークスを腕に止まらせてテラスに出ていく。 「朝から災難だったね。」 「キャーテキちゃん。」 血だらけテキーラにびっくりしてユラが悲鳴あげる。 「ああごめんさばいた恰好のままだった。」 慌ててテラスからかけ降りていく。「おい、ババア忘れ物だぞ。」 凹んだフライパンを昴が流しにぶちこむ。 「ユーラちゃんひどいな。俺も痛いんだけど。」 完璧にいじけモードである。 「キャッ大変遅刻しちゃう。」 ユラはバタバタと出ていく。 「血がついちゃうでしょ。まったく朝からなにやってるのよ。」 救急箱を持ってくる。 「ギャー自分でやる。」 オキシドールと間違えエタノールかけられて昴はまた悲鳴をあげた。
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