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リムジンで帰宅したらこっそりともいかず、昴にそっこうみつかり。
「ウワー可愛いなあ。よしこのままグランデでディナーだ。朝から俺を見捨てたおしおきだ。」
結局つれていかれ。
「解放されなかったってわけね。」
ドレスを脱ぐのを手伝いながらテキーラが笑う。
「もう、葉月のバトル辞めてもらいたい。カスミの過保護もやっぱり普通の高校うけようかな。」
落ちないメイクと格闘する。
「まだやってたの?横浜、鎌倉で決着ついたと思ったのに。」
楠木、寒柳のバトルはもとから星砂家が経営する学園に庭園をつくるところからはじまった。
「それがね、姫の警護第一とかで鎌倉はエステサロンになっちゃったみたいで。」
くだらないといえばくだらない。
「ユラも大変ね。これ使って。ツルツルいいにおい。」
アロマ入浴にマッサージまでやったからである。
「普通の女の子したい。」
タメ息のユラだ。
「無理でしょうね。昴も俊哉もユラが心配だから過保護になるんだから。あんたは幸せよ有名スター二人が取り合いしてるんだから。」
それも迷惑なのだが、まあちまたにきく嫌がらせを受けないのは過保護だからかもとユラも思うのであった。
チリリーン、窓から鈴の音がする。
「コラあんたのぞきみしないの。」
フォークスが窓枠に止まっていた。
「ああごめん。フォークスおりてこい。」
俊哉の声がする。
「トシニイ、フォークスは連れていくよ。」
窓から顔をだす。
「タオルちゃんと巻くんだぞ。」
「はーい。」
海の臭いが風に乗ってする。
明日は普通にすごせますように。
新月に思わずお祈りするユラであった。
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