天樹の村伝説 序章 旅立ち

4/7
前へ
/44ページ
次へ
姉を 探しに行くとか 回りから見たら シスコンかよ! って 言われるかも しれないけど そういう つもりは さらさらないかな 元々 どちらかと 言うと 嫌いだったかも なんて 思うが 小さな頃から 活発で 何事も そつなくこなす姉 そして自分は その姉と比較され続けて お前の姉さんは とか 内気で いろいろと考えて考えて やっと行動する 自分からしても 姉の活発さ 羨ましく 思っていたし また 両親からは 姉の 紫蘭が 男で 弟の 正継が女だったらなあ と 言うくらい やはり 大人しい 所謂 いい子を 演じては それが 本分に なってしまっていた 中学生時代 あの夏休み直前 姉が 熱にうかされたように 天樹の村 天樹の里について 語っていたのも 特に どうぞ どうぞ 好きなように 進んでください。 僕とは 関係ないもの と 捉えていたこと いまは 後悔している。 もっと詳しく いろいろ聞いておけばよかった いや 無理矢理にでも 自分もついて行けば よかった と 何度 あの時の夢を見たか 僕は 両親が 姉 紫蘭のことに 蓋をした 時から 決めた。 なんとか 天樹村 天樹の里へ 行き 姉を 探しだす いや それは 無理?でも 消息を掴まなければと 決意。 そして 姉のように 活発にすぐ 動くのではなく 自分らしく 準備期間を そう この旅は 簡単に いかないからこそ 入念な準備を して 出発することにした。 そして もしも 万が一にも 姉と同じように 失踪 などと ならぬように。 スマホから 自宅PCへ 毎日 しつこいくらいに データや 日記なりを 送ることにして そして もう一つ 親友、松野にだけは 全て 話をして 松野にも 同じメールを 送ることにして 201×年 高校二年生の 夏休み ついに 天樹村 天樹の里を 目指して 出発。 母親には 学校の合宿だと 嘘をつき 父には 真実を伝えて。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加